東京から横浜・京急本線の旅

前回の記事では、東京から横浜まで走行している鉄道の路線について紹介しました。

東海道新幹線を含めた場合、東京・品川から横浜には5路線(JR東海道新幹線・JR東海道本線・JR横須賀線・JR京浜東北線・京浜急行本線)、新宿・池袋・渋谷から横浜へは2路線(JR湘南新宿ライン・地下鉄副都心線+東急東横線)が走行しており、それぞれ競合しています。

その中でも今回は、JRと激しいシェア争いを繰り広げる、京浜急行本線についてJRとの対比を交えながら記事にしていこうと思います。

京浜急行本線とは

少し見づらいですが、上の写真の路線図が、京浜急行電鉄の全路線図になります。

京浜急行本線は泉岳寺(起点は品川)~浦賀までの57.9(品川から56.7)Kmの路線となります。列車の運行本数から考えると堀之内~三崎口間が本線と思いがちですが、同区間は本線ではなく久里浜線となります。

なお、上の写真の終端の泉岳寺で全ての列車が終点のようにみえますが、泉岳寺で都営地下鉄浅草線と接続し、浅草線の終点の押上(スカイツリー前)から更に京成電鉄にも足を伸ばし、成田空港まで直通の列車や北総線に入り、芝山千代田まで直通の列車もあります。

今回の紹介は品川~横浜間ですが列車の本数が多いため、どの区間で各種別の列車の本数が何本という紹介はせず、走行している列車種別の紹介にしておこうと思います。途中の羽田空港までのアクセス列車も多いため併せて紹介します。

エアポート快特・・・横浜までは行かず、羽田空港国内線ターミナルまで運行の最速の種別となります。品川~終点までの停車駅は羽田空港国際線ターミナルのみとなります(京急蒲田には停車しません)。上りの場合は泉岳寺行きだけでなく、京成電鉄青砥行や成田スカイアクセス線経由で成田空港まで行くものもあります。

ウィング号(モーニング・ウィング号含む)・・・早朝の品川方面行・夕方以降の上大岡方面のみ運行となります。乗車にあたっては乗車券だけでなく、有料のWing TicketまたはWing Passが必要となります。なお、すべての列車が横浜駅に停車しませんので注意して下さい(品川の次の停車駅は横浜駅を過ぎた上大岡駅となります)。

快速特急(快特)・・・横浜駅まで行き、横浜駅に停車する列車としては最速の種別となります。品川~横浜間の途中の停車駅は、京急蒲田・京急川崎となります。羽田空港国内線ターミナルまで行くものもあります、この場合の停車駅は京急蒲田・羽田空港国際線ターミナルとなります。横浜方面行・羽田空港方面行を合わせると1時間に10本程度とかなりの本数が運行されています。また、逆方向の場合は泉岳寺行が基本となりますが、成田スカイアクセス線を経由せず成田空港まで行くものも一日に数本あります。

特急・・・快速特急の運行本数が非常に多く主に朝・夕方以降の運行が多いのが特急です。品川からは横浜方面行のみですが、横浜からは羽田空港方面行きも何本かあります。品川~横浜間の途中の停車駅は青物横丁・平和島・京急蒲田・京急川崎・神奈川新町となります。

エアポート急行・・・現在のところ品川~横浜間において、「急行」は運行されておらず、羽田空港国内線ターミナルまでの「エアポート急行」が品川・横浜方面から羽田空港国内線ターミナルまでの運行となっています。品川方面からの停車駅は、青物横丁・立会川・平和島・京急蒲田から先の各駅です。横浜からの停車駅は、仲木戸・神奈川新町・京急鶴見・京急蒲田から先の各駅となります。羽田空港までのアクセスとしては、エアポート快特等の方が時間がかからないため、できるだけこちらの利用をお勧めします。

普通・・・各駅に停車します。品川の隣の泉岳寺から地下鉄浅草線となり各駅停車となるため、全て品川から京急線方面の運転となります。1時間に8~10本程度運行される時間もあります。

JR対京急

品川~横浜間においては、古くからJR東海道線・JR横須賀線・JR京浜東北線と京浜急行が競合しており、激しいシェア争いを繰り広げてきました。

前回も少し記載しましたが、ここでも品川~横浜間における比較の意味で、記載していこうと思います。品川~横浜間における料金・最速の場合の標準的な所要時間、日中の運行本数について記載していきます(各路線13時台品川発で計測)。比較の観点から、まずは京浜急行より記載していきます。なお、横浜駅に停車しない列車(ウィング号・湘南ライナー等)は除外して記載します。

京浜急行線

品川~横浜・料金 300円(ICカード利用時298円) 最大12両編成

品川~横浜・所要時間 約17分(快速特急利用時)

品川~横浜・運行本数・快速特急 6本/時、普通 9本/時(うち4本は途中の京急蒲田行き)

 

JR東海道線

品川~横浜・料金 290円(ICカード利用時 288円)  最大15両編成(うち2両はグリーン車)

品川~横浜・所要時間 約17分(普通・快速等利用時)

品川~横浜・運行本数 普通・快速 6本/時(普通・快速とも途中の停車駅は川崎のみ)

 

JR横須賀線

品川~横浜・料金 290円(ICカード利用時 288円)  最大15両編成(うち2両はグリーン車)

品川~横浜・所要時間 約23分(普通利用時)

品川~横浜・運行本数 普通 4本/時(途中の停車駅は西大井・武蔵小杉・新川崎)

JR京浜東北線

品川~横浜・料金 290円(ICカード利用時 288円)  10両編成

品川~横浜・所要時間 約26分(全て普通列車のみ)

品川~横浜・運行本数 普通 10本/時(途中の停車駅は大井町・大森・蒲田・川崎・鶴見・新子安・東神奈川)

どちらの利用が良いのか?

JR対京急・・・運賃で見ると JR290円(ICカード利用時288円)

JR対京急・・・所要時間で見ると JR東海道線と京浜急行快速特急(快特)で同じ 17分

JR対京急・・・列車の運行本数で見ると JR東海道線と京浜急行快速特急(快特)で同じ 6本/時

総本数で見た場合 JR20本(東海道線・横須賀線・京浜東北線の合計)

結論・・・JR利用の方がお得になるケースが多い。

それでも京浜急行を利用する理由

前項で見たように、品川対横浜の移動手段をJR対京浜急行を比較した場合、JRの方がメリットが大きいのはご理解いただけたかとは思いますが、京浜急行を使うことにもメリットはもちろんあります。

まず、JRからは鉄道で直接アクセスが出来ない羽田空港の存在です。

ご存知の通り、羽田空港は日本最大の巨大空港で、滑走路が4本あり、日本トップかつ世界第4位の利用客数を誇る世界レベルで見ても大きな空港です。また、日本の国内線の航空機の4割は羽田空港発着とも言われています。大体地方空港では、羽田空港まで1~2本/日の便がある場合がほとんどです。また、近年の政策の見直し等により、成田空港よりも都心に近い羽田空港の国際線の本数を増加させようという動きがみられます。

JRで羽田空港へアクセスしようとした場合、浜松町駅から東京モノレールでのアクセスが一般的ですが、浜松町駅で乗換が必要なこと、浜松町駅の構造上乗り換えがしづらいというデメリットがあります。

京浜急行の場合、品川・横浜だけでなく、都営地下鉄浅草線を経由し新橋・東銀座・成田空港・押上(東京スカイツリー)・芝山千代田方面等からも乗り換えなしでもアクセスができます。新橋からもJRだと乗り換えが必要になりますが、地下鉄浅草線からだと乗り換えなしで羽田空港までアクセスができます。東京駅からでも、近くの都営地下鉄浅草線日本橋駅まで徒歩で行けば(所要時間約5~10分)、その後は乗り換えなしで羽田空港まで行くことができます。

また、羽田空港からでも山手線の駅(京急の場合は品川駅、東京モノレールまでの場合は浜松町駅)までの所要時間も京急の方が短いです(京急エアポート快特・14分、東京モノレール空港快速・18分)。

また、お正月の初詣で有名な川崎大師も京浜急行でのアクセスの方が便利です。

品川~横浜間にある川崎大師は、お正月期間中毎年約300万人の参拝客があり、この数字は神奈川県第1位、全国第3位の参拝客となっている全国トップクラスの参拝客数の寺院です(川崎大師の正式名称は平間寺です)。

JRで行く場合だと、お正月期間にはJR川崎駅から川崎大師までバスが出ていますが、バスの乗車人員に限りがあり(当然ですが鉄道の方がバスよりも多くの乗客が乗ることができます)。

京浜急行の場合だと、京急川崎駅での乗り換えは必要となりますが、バスよりも並ぶことなく列車に乗車ができます(それでも混雑はしますが・・・)。

また、これ以外でも平和島競艇場・大井競馬場へのアクセスもJRよりも京浜急行の方がアクセスは便利です。全体的に品川から横浜間の主要な観光地・施設へのアクセスはJRよりも京浜急行の方が便利な傾向はあります。また、金券ショップでばら売りされているきっぷも、全体的に京浜急行の方が安いように感じます(全国的にJRと私鉄が競合している区間では私鉄の方が金券ショップで安い傾向があります)。

まとめ

旧国鉄の圧倒的な物量を活かし、品川から横浜でも多くの列車・安い運賃を実現しているJR。私鉄ということもあり、使える資源に制約はあるものの、羽田空港や川崎大師等沿線の地点へのアクセスの良い京浜急行。品川から横浜と短い区間ではありますが、それぞれに一長一短ある両鉄道。是非使い分け、両方の魅力を是非感じてみて下さい。

 

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