ちびまる子ちゃんゆかりの地を行く静岡鉄道

 

毎週日曜日午後6時からテレビで放送されているアニメ「ちびまる子ちゃん」。作者のさくらももこ氏が少女時代を過ごした静岡県清水市(現:静岡市清水区)が舞台となっていますが、今回はそのような地を走る静岡の地域に根差した鉄道を紹介します。

ちびまる子ちゃんとは?

「ちびまる子ちゃん」は漫画家・さくらももこ氏原作の漫画です。現在では毎週日曜日の夜18時からアニメ版がテレビで放映されていますが、もともとは少女漫画雑誌「りぼん」に1986(昭和61)年8月号~1996(平成8)年6月号まで掲載された漫画でした。「りぼん」での掲載終了後も、東京新聞・中日新聞・北陸中日新聞等で4コマ漫画が連載される等、様々な形で掲載されています。

主人公のさくらもも子(まる子)は9歳の小学3年生の女の子であり、顔が丸顔であることから「まる子」+背が小さいことから「ちび」=「ちびまる子」のニックネームが付きました。この、「ちびまる子ちゃん」は作者のさくらももこ氏の小学校3年生の時代の投影であり、作者が住んでいた静岡県清水市(現:静岡市清水区)の入江地区が舞台となっています。

漫画で掲載されると同時に、テレビアニメでも放映されています。1990(平成2)年1月~1992(平成4)年の第1期と、1995(平成7)年1月~現在も放送中の第2期があります。

また、2015(平成27)年にはテレビアニメ放映25周年として、一年を通して様々なイベントが開催されました。これから紹介する鉄道でも、「ちびまる子ちゃん」に関するイベントがなされました。漫画のみならず、テレビでも実写版のドラマが放送される等、現在でも多くの人に知られ、親しまれている作品です。

静岡に根付いた静岡鉄道

静岡市民・もしくは静岡市周辺に住む方はよくご存知かとは思いますが、静岡市(静岡地区~清水地区)の地域の足として古くから浸透しているのが、静岡鉄道です。

ご当地静岡では、「しずてつ」の愛称が定着しており、鉄道だけでなく、バス(しずてつジャストライン=現在は静岡鉄道から分社化された子会社化)事業や、不動産事業(静鉄不動産)、小売り事業(静鉄ストア)等、鉄道事業以外にも幅広く事業展開している会社です。鉄道事業そのものの売り上げよりも、関連事業の売り上げの方が多いです。この観点では以前記事を書いた東急電鉄と似ているかと思います。以前東急電鉄について書いた記事を掲載しておきますので、良かったらご参照ください。

東急東横線のいまと青ガエル

もともと静岡鉄道は、特産品のお茶を製茶問屋から清水港に運ぶのを目的としていた(旧)静岡鉄道(1906年)が前身であり、その後、駿遠電気→静岡電気鉄道と名前の変更を経て、1943(昭和18)年、藤相鉄道・中遠鉄道・静岡乗合自動車・静岡交通自動車が統合して、現在の「静岡鉄道」となりました。

現在の静岡鉄道は、上の画像の様に、1908(明治41)年に全通した静岡市内中心部の新静岡~新清水間11.0Kmの静岡清水線を有しています。かつては、他の路線(静岡市内線・清水市内線・駿遠線・秋葉線)を有していましたが、廃止され現在は静岡清水線のみとなっています。

上の画像を見ればわかるように、ほぼ全線にわたりJR東海道線と並走しています。新静岡駅はJR静岡駅と、新清水駅はJR清水駅と、それぞれ徒歩10分程度の所に位置しています。また、途中の草薙駅はJR草薙駅と徒歩3分の位置にあり、長沼駅もJR東静岡駅と徒歩連絡が可能な位置にあります。

JRと並走した位置関係にはありますが、運行形態は両社で大きく異なり、JRよりもきめ細かく沿線の輸送を行っています。簡単に違いについてまとめます。なお、JR・静岡鉄道とも交通系ICカード(Suica、ICOCA、TOICA等)の使用が可能です。

JR東海道線(静岡~清水=11.2Km)

駅の数・・・4駅(静岡・東静岡・草薙・清水)

静岡~清水駅間の平均距離・・・3.7Km

静岡~清水間の料金・・・240円

静岡からの運行本数(有料の特急・ホームライナー除く)・・・日中6本/時、最大で7本/時

静岡~清水間の所要時間(標準)・・・10~12分

列車の両数・・・3~6両

 

静岡鉄道・静岡清水線(新静岡~新清水=11.0Km)

駅の数・・・15駅(新静岡・日吉町・音羽町・春日町・柚木・長沼・古庄・県総合運動場・県立美術館前・草薙・御門台・狐ヶ崎・桜橋・入江岡・新清水)

新静岡~新清水駅間の平均距離・・・0.8Km

新静岡~新清水間の料金・・・300円

新静岡からの運行本数(無料の急行含む)・・・日中9本/時、最大で15本/時

静岡~清水間の所要時間(標準)・・・16~21分

列車の両数・・・全列車2両

このように、同じ区間を走行しているJR東海道線と静岡鉄道・静岡清水線ですが路線の性質が全く異なり、JR東海道線においては静岡~清水間の速達輸送、静岡鉄道・静岡清水線においては地域密着型の輸送を支えていると言えます。

なお、1時間に9本ということは日中でも6~7分に1本の割合で電車があり、平均駅間距離の0.8Kmも大都会の地下鉄や路面電車と近い本数・距離でもあります。このため欧米では静岡鉄道を紹介する際、LRT(ライトレール=輸送力が軽量級な都市旅客鉄道。日本では路面電車がこれに該当)として紹介される場合もあります。

 

静岡鉄道・静岡清水線の車両

静岡鉄道・静岡清水線において現在運行されている車両ですが、これまでの主力は1973(昭和48)年よりい運行を開始している、オールステンレス車の1000系でした(下の写真)↓

この列車は、車体の長さが通常の鉄道車両(20m/両)よりも短い18m/両となっており、先日紹介した東京メトロ・銀座線で使用されているのと同様の長さとなります。地下鉄銀座線については、以前書いた記事をご参照ください↓

http://rail-dream.net/oldestsubwayginzaline/(日本最古の地下鉄・地下鉄銀座線)

この車両で長らくの間、静岡清水線の列車は運行されていましたが、2016(平成28)年3月より、新型車両のA3000系がデビューしています。こちらも長さが18m/両の車両ですが、静岡鉄道にとっては43年ぶりとなる新型車両で、地元もデビューにあたり大いに盛り上がりました。下の写真がA3000系となります。

ちなみに、静岡鉄道・A3000系の特設ホームページ(http://www.shizuoka-rainbow.jp/#colorrによれば、この「A」には3つの意味があり

Activate(活性化する)・・・さらなるにぎわいを創出し、沿線をはじめ静岡清水エリアを活性化すること

Amuse(楽しませる)・・・乗ること、眺めることを通じて人を楽しませること

Axis(軸)・・・静岡清水を結び、これからの静岡市が目指すコンパクトシティの軸となること

という3つの想いが込められた「A」となっています。

なお、このA3000系ですが、上の写真の青色だけでなく、下の写真のように7色のカラーの列車が順次デビュー予定です。

先程の「A」と同様この7色にも意味があり、全て静岡市にちなんだ7色となっています(各1編成1色ずつ)。以下の7色となります(上の写真の左側から順に紹介します、実際の列車の色とこの文字の色は異なります)。

・パッションレッド(情熱的・活動的、いちご)

・プリティピンク(かわいい・ロマンティック、桜エビ)

・ブリリアントオレンジイエロー(暖かさ・幸福感、みかん)

・フレッシュグリーン(新しさ・優しさ、山葵)

・ナチュラルグリーン(安全・自然、お茶)

・クリアブルー(安心・誠実、富士山)

・エレガントブルー(上品・信頼、駿河湾)

となります。これら7色の列車を合わせ、「shizuoka rainbow trains」と称します。合計で2両×12編成デビュー予定ですが、残り5編成はこのような塗装はせず、ラッピングトレイン等に対応予定です。

一度に7編成の同時のデビューではなく、2017年5月現在では「クリアブルー」と「パッションレッド」の2編成が走行を開始しています。のこり5色の編成についても順次デビュー予定です。先程も紹介しましたが、詳細は以下のリンクをご参照ください↓

http://www.shizuoka-rainbow.jp/(静岡鉄道・shizuoka rainbow trains HP)

静岡鉄道のちびまる子ちゃんラッピング電車

最後に、静岡鉄道を走る「ちびまる子ちゃんラッピング電車」について紹介し、この記事を終わろうと思います。

テレビアニメで「ちびまる子ちゃん」が放送開始されてから25周年となる2015(平成27)年7月より、一年間限定で、上の写真の「ちびまる子ちゃんラッピング電車」が運行されました。

この電車の外装は写真の様に「ちびまる子ちゃん」のキャラクターが描かれていますが、車内においても下の写真の様に「ちびまる子ちゃん」の様々な内装が施され、乗るだけでも非常に楽しい列車となっています。

また、この列車においては次の駅等車内アナウンスについても、「ちびまる子ちゃん」の主人公、さくらももこ(まる子)によるアナウンスとなっており、非常に楽しい放送を聴くことができます。

当初は2015(平成27)年7月からの一年間の期間限定でしたが、好評につき2017(平成29)年3月31日まで運行が継続されました。同年4月1日からは点検に入り運行はされていませんが、2017(平成29)年8月1日~2018(平成30)年7月31日までの運行が既に決定しています。

また、新清水駅からシャトルバスで行けるエスパルスドリームプラザ内に、「ちびまる子ちゃん」と触れ合うことのできる「ちびまる子ちゃんランド」が年中無休で営業していますので、時間に余裕のある方は是非こちらにも足を運んでみて下さい。「ちびまる子ちゃんランド」の詳細は以下のリンクをご参照ください。

http://www.chibimarukochan-land.com/(エスパルスドリームプラザ内・ちびまる子ちゃんランドHP)

短いながらも非常に特色のある「ちびまる子ちゃん」ゆかりの静岡鉄道、「ちびまる子ちゃんラッピング電車」は乗っていて非常に楽しい電車ですので、静岡市にお越しの際は是非乗車してみて下さい。

 

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