四季折々の景色が迎えてくれる嵯峨野トロッコ列車と保津川下り

インバウンドの外国人の訪問も以前より増加し、ますます賑わっている古の都京都。今回はそんな京都を走るトロッコ列車を紹介します。

嵯峨野観光鉄道とは

京都市右京区に、桜・紅葉等の名所としても有名な嵐山があり、その中心部である渡月橋の下を保津川が流れていますが、その保津川に沿って走る観光鉄道(トロッコ列車)です。

運行区間はトロッコ嵯峨(JR嵯峨嵐山駅に隣接)~トロッコ亀岡(JR馬堀駅より徒歩約10分)間の約7.3Kmですが、このトロッコ列車が走っている区間は、もともとはJR山陰本線が使用していました。

1989(平成元)年3月、電化・複線化のためこの区間が新線に切り替えられたのを機に、保津川沿いの景勝地を走る旧線を有効活用しようとのことで、嵯峨野観光鉄道が誕生し、1991(平成3)年よりトロッコ列車が走行しています。

嵯峨野観光鉄道は1990(平成2)年に社長以下わずか9名のスタッフで発足しました。しかし、1989年の廃線後旧線はしばらく放置されていたため、最初は線路は錆び、枕木も腐り、草も伸びて荒れ放題だったそうですが、約1年かけ列車の走れる状態まで整備し、1991(平成3)年4月27日よりトロッコ列車の運行を開始しました。

現在のところ、1日8往復(夏季の臨時列車が運行される時は9往復)のトロッコ列車がトロッコ嵯峨~トロッコ亀岡まで運行しています。途中に列車交換の設備は無く、一本の列車の折り返しの運行(機織り運行)となっています。所要時間は23~26分位です。なお、貨車を改造した列車であるため、比較的揺れが大きいです。途中の景色が特にきれいなところ(旅館・星のや京都対岸付近等)では減速・停止するので、より景色を楽しめます。

運行期間は毎年3月から12月29日までで、12月30日~2月末と毎週水曜日は点検のため運休となりますのでご注意下さい。

列車は5両編成で、トロッコ亀岡側が1号車です。車内の座席は以下の2通りあります。なお、どちらも全車指定席となっています(満席時は立席の券も発売されます)。

・ザ・リッチ(5号車)

5号車に連結されており、窓や側板も素通しの車両です。この号車のみ当日発売限定となります。一般車両を予約していた場合、空席があればこちらにも変更可能です。窓や側板が全くないため、暖かい時期には風を直接感じることができますが側板の隙間からの小さい落とし物にはご注意ください(ほぼ回収不能になります)。3月や11月・12月等気温の低い時に乗車される場合は、しっかりとした防寒対策が必要かと思います。なお、悪天候時には発売されない場合もあります。

・一般車両(1~4号車)

5号車の「ザ・リッチ」とは違い、窓や側板もある車両です。後述しますが、この車両は事前の予約が可能です。「ザ・リッチ」含め車両に空調の装置はついていませんが、冬場は暖房のストーブが設置される号車もあります(3・4号車、ストーブ号として運転)。ストーブの設置される期間は、スペースの確保のため座席数が若干減ります。

※なお、トロッコ列車内にお手洗いはついていないので、乗車前に駅のお手洗い等で前もって済ませておいてください

トロッコ列車の乗車券の購入について

嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車の乗車券ですが、トロッコ列車の各駅で当日でも購入が可能です。ただしトロッコ保津峡駅は無人駅となるため、こちらから乗車の場合は前もって乗車券をご購入下さい。

各駅の窓口の営業時間は以下の通りです(混雑状況によっては多少早まる場合あり)。

・トロッコ嵯峨駅 8時35分~最終列車まで

・トロッコ嵐山駅 8時40分頃~最終列車まで

・トロッコ亀岡駅 8時50分頃~最終列車まで

窓口では当日の列車の販売はありますが、当日の列車以外の前売りの販売は行っていませんのでご注意下さい。

なお、この嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車が風光明媚なところを走ることから、桜や紅葉の時期、5月の大型連休、8月のお盆等には乗りたいお客が集中し、窓口に長蛇の列ができる場合がありますので、できるだけ前もって乗車券を購入しておくことをお勧めします。これらの時期には並んでも座席の無い、立席でのご利用となる可能性が高いです。

前もっての購入が出来るのは以下の場所です。

・JR西日本の駅のみどりの窓口(指定席券売機では取り扱っていません)

・全国の主な旅行会社

・JR西日本電話予約サービス(0088-24-5489または、078-341-7903 受付時間8:00~22:00/年中無休)→予約後、予約番号をJR西日本の駅のみどりの窓口または指定席券売機で使用し、乗車前に乗車券に引き換える必要あり。支払いは電話予約時にクレジットカード決済)。

なお、乗車券は乗車日の1か月前の10時より、発車時刻の30分前まで購入が可能です。

このため、近くにJR西日本の駅がある方はJRの駅のみどりの窓口で、JR西日本の範囲外にお住まいの方は主な旅行会社やJR西日本電話予約サービスのご利用が良いかと思います。

なお、ここまで紹介したトロッコ列車の詳細については、このリンクを御参照下さい→https://www.sagano-kanko.co.jp/(嵯峨野観光鉄道トロッコ列車HP)

トロッコ列車と保津川下り

嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車は、保津川沿いの風光明媚なところを走行するとこれまでにも紹介しましたが、保津川のもうひとつの楽しみ方として、保津川下りがあるので紹介しておこうと思います。

この辺りの保津川は両脇を山に囲まれて狭く、流れによって作られた様々な峡谷、大岩、奇岩巨石があり、桜や紅葉等季節の移ろいも感じられる場所でもあります。また、流れの緩やかな場所や激流もある等、非常に変化に富んだ場所です。

もともとは現在のような観光の姿ではなく、上流の丹波から天龍寺や大阪城等、京都や大阪のお寺の建造のための木材を筏で運んでいたところから始まり(長岡京に都があった頃から始まっていたようです)ました。慶長11年(江戸時代)に川大名といわれた京都の豪商・角倉了以によって水路が開かれてからは、米・麦・薪炭なども輸送されるようになりました。

その後、戦後にトラックによる輸送が本格化するまでは、上流から様々なものを運ぶ水路として利用されていました。

また、京都の豪商・角倉了以は保津川の水運を開いただけでなく、その後京都の高瀬川を開いて京都と大阪を運河で結んだり、幕府の命を受けて天竜川・富士川の舟運も開きました。

現在の保津川下りは、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車(毎週水曜日・12月30日~2月末運休)とは違い、通年運航されており、冬場(12月12日~3月9日)は船内に小さな石油ストーブの載ったお座敷暖房船となります。また、平日(月~金)のみ貸切船での運航も出来ます。

保津川下りの乗船場へは、上の図にもあるようにJR亀岡駅より徒歩10分、またはトロッコ亀岡駅より連絡バスで10分又は、上の図にはありませんがトロッコ亀岡駅より馬車も出ており、約25分で行けます。

船については、亀岡乗船場より9時~15時30分(12月~3月9日までは14時30分)まで、平日は概ね1時間に1本程度運航されており(土日祝日不定期での運航)、所要時間は約2時間(水量により多少の差はあり)です。料金は大人1人が4100円、小人(4歳~小学生)1人が2700円です。その他団体割引・修学旅行生の割引等もあります。保津川下りについての詳細はこのリンクも御参照下さい→http://www.hozugawakudari.jp/(保津川遊船企業組合HP)

まとめ

今回は京都・嵐山の嵯峨野観光鉄道と、その横を流れる保津川を下る保津川下りについて紹介しました。

嵯峨野観光鉄道(トロッコ)は、トロッコ嵯峨駅を出発後しばらくは進行方向左側に保津川が流れていますが、トロッコ保津峡駅付近で川を渡り、進行方向右側に川が流れるようになります。このため、どちらの席に座っても川の流れ、山の景色を楽しむことができます。また、川下りも併せて楽しむことにより、トロッコ列車ではトンネルで見えなかった川の景色も楽しめます。

京都・嵐山自体も様々なお店が多く、嵐山・トロッコ・川下りと3つ回れば一日楽しむことが出来ると思います。旅館も多く存在し、嵐山温泉もあるため泊りでゆっくりとされるのも良いかもしれません。

四季折々の景色を楽しめる京都・嵐山と保津川流域、季節ごとにちがった趣を感じられる場所なので、是非足を運んでみて下さい。

 

 

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*