電池で走る男鹿線新型車両、ACCUM(アキュム)

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秋田に関する記事も今回で第3弾となりますが、今回は2017年3月4日(土)にデビューした男鹿線の新型気動車EV-801系、通称ACCUM(アキュム)について取り上げようと思います。

ACCUM(アキュム)の生まれた背景

まず、列車の走る仕組みについて簡単に説明します。とても基本になる知識です。列車の走行方式は電化(列車を電気で動かすための設備が用意されている)されているか、そうでないか(非電化)によって大きく分かれます。電化の方式にも直流と交流といった違いはありますが、その説明はここでは省略します。

電化されている場合とそうでない場合(非電化)の場合に走る列車は以下のようになります。

その路線が電化されている場合(電化)・・・電車、もしくは電気機関車に牽引された客車・貨車

その路線が電化されていない場合(非電化)・・・軽油を燃料としたディーゼルカー(気動車)、もしくはディーゼル機関車に連結された客車・貨車

電化と非電化の路線が混在する場合・・・非電化区間に合わせて、一般的にはディーゼルカー(気動車)、もしくはディーゼル機関車に連結された客車・貨車(電化区間と非電化区間の境界付近の駅等で機関車交換を行う場合もあり)

一般的には自動車がガソリン・軽油を使用し道路を走るのと同様に、ディーゼルカーが走る際にも軽油を使用しますが、燃料価格の変動があること・燃料を燃やした際の騒音も大きく、CO2(二酸化炭素)の排出が環境汚染につながります。

このため、列車の本数が多いところ、新幹線の様に高速で列車を動かす必要のある路線は早くから電化され電車が走行しているのが一般的です。ただし、鉄道路線を電化するのにも、架線等のケーブル類・変電所等の電力供給設備等への投資が必要で、かなりの金額の投資となります。また気動車と比較し、電車の製造コストは高額となります。費用対効果という視点も入りますが、列車の走行方式においては、以下の構図が成り立ちます。

電化されている路線・・・列車の本数が多い路線、新幹線等高速で列車を動かす必要のある路線等

非電化の路線・・・列車の本数が少ない路線、列車を新幹線ほど高速で動かす必要のない路線等

なお、ここでいう列車とは旅客の乗車する旅客列車だけでなく、貨物を運ぶ貨物列車を含めての考え方となります。

今回ACCUMが運行されるのは下の写真のJR男鹿線(追分~男鹿)になりますが、全ての男鹿線の列車が追分止まりではなく、秋田まで直通運転されています。

このうち、秋田~追分は奥羽本線で電化、追分~男鹿間の男鹿線は非電化となっており、男鹿線では現在ディーゼルカーにより秋田~男鹿間が運行されています。

先ほども書きましたが、ディーゼルカーは線路があればどこでも運行できますが、デメリットとして、燃料(軽油)の価格が変動すること、騒音が大きいこと、排出するCO2(二酸化炭素)による環境汚染が懸念されることがあります。

自動車では既にプリウス・インサイト等バッテリーで動くハイブリッドカーによりCO2削減の動きが見られますが、営業路線の範囲が広く非電化区間も多いJR東日本でもCO2削減のための列車の開発が行われ、JR九州の蓄電池電車DENCHA(デンチャ)に倣い、「ACCUM(アキュム)」が誕生しました。最初は2014(平成26)年3月に東北本線(宇都宮線)宇都宮~宝積寺間および烏山線でACCUMのEV-E301系が導入されたのが始まりですが、2017年3月より男鹿線でもACCUMのEV-E801系が運行を開始しました。

ACCUMの仕組み

次にACCUMの仕組みについて記載していきますが、「ACCUM」とは蓄電池を意味する英語、「Accumulator」から採られています。「ACCUM」=「蓄電池で走る電車」という意味になるかと思います。

ACCUMはこれまでにも書きましたが、ディーゼルカーのように軽油を使用せず、蓄電池の力を使って走行します。

では、具体的にどのような動きをするのか紹介していこうと思います。今回は男鹿線EV-E801系の例で説明していきます。専門的になりすぎないよう、コンバーターの役割等はここでは省略します。

ACCUMの構造は概ね上の写真の様になり、車内に充電式の蓄電池を備えています。それぞれでの動きは以下のようになります。奥羽本線・男鹿線の区間(秋田~男鹿)と併せて紹介していきます。

電化区間(秋田~追分・電化区間)・・・架線の電気で走行し、蓄電池の充電も併せて行う。ブレーキをかけた時に発生した電力は架線に戻す。車内の空調や照明の電気も架線の電力より行う。

非電化区間(追分~男鹿・非電化区間)・・・追分駅停車中に架線を下し(秋田行の場合は上げる)、充電した蓄電池の力で走行する。車内の空調や照明の電気も蓄電池の電力により行う。

男鹿駅停車中・・・男鹿駅に設置された剛体架線(地下鉄等で使用されている剛体(棒状)の架線)で蓄電池の充電を行う(下写真。列車上のパンタグラフと接している棒状のものが剛体架線)↓

秋田駅停車中・・・もともと電化されている区間なので、架線より停車中に蓄電池の充電を行う。

概ねこのような動きになります。追分~男鹿は蓄電池の力で走行しますが、通常の走行で使う蓄電池の消費量は電池全体の30%ほどで、踏切の事故やその他突発的な事態で途中で停止しても、空調等暫くの間は大丈夫なようです。

なお、男鹿線にACCUMが登場したのは非電化区間の距離が丁度よい長さで、ACCUMの走行に適していた、ということもあるようです。

なお、ACCUMの走行中どの動力で動いているのかは、車内のモニターで確認することが出来ます(1・2両目とも連結部に最も近いドア付近に設置)↓。

ACCUMに乗車できる路線・ダイヤ

蓄電池の電車、「ACCUM」は現在、EV-E301系が烏山線(宝積寺~烏山)と東北本線(宇都宮線)で走行しており、今回紹介した男鹿線の列車はEV-E801系となります。

烏山線の全列車が2017年3月のダイヤ改正より、全てEV-301系での運行となっています。なお、宇都宮~宝積寺~烏山の直通列車も全てEV-E301系での運行です。

男鹿線の場合は、まだACCUMで運行されている列車は少なく、2017年4月現在では秋田~男鹿間の1日2往復の運行となっています。以下の列車がACCUMで運行されています。

(下り・秋田→男鹿)

秋田 8:43発→男鹿 9:40着 ・ 秋田 13:39発→男鹿 14:38着

(上り・男鹿→秋田)

男鹿 10:24発→秋田 11:22着 ・ 男鹿15:38発→秋田 16:39着

男鹿線または他の路線でも今後はディーゼルカーを減らし、ACCUMが普及してくると思います。

さいごに

近年、地球温暖化が懸念されるようになり、鉄道業界においても今回紹介したハイブリッドの気動車等地球環境にやさしい取り組みを求められるようになりました。旧来の車両が徐々に淘汰されていくことかと思います。

自動車でいうとプリウスの様な位置づけにあたる、ハイブリッド気動車ACCUMのEV-E801系。排気ガスも出さず走行音も非常に静かで快適な乗り心地です。秋田や男鹿にお越しの際は是非乗車してみて下さい。

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