異国情緒溢れる街・長崎の路面電車

3日前に投稿した記事では、広島の路面電車について投稿しましたが、今回は広島と同じく地元に根付いた長崎の路面電車について紹介していこうと思います。

長崎の路面電車

長崎の路面電車の運行を担っている会社は、長崎電気軌道株式会社で、大正3年に創立されました。その後大正4年から長崎市内において工事が開始され、病院下(現在の長崎大学付属病院正門登り口付近) から 築町(現在の長久橋近くの長久ビル前付近)間の現在の1・2号系統が開通したのを皮切りに、営業開始されました。

その後昭和20年8月9日には原子爆弾の投下により大きな被害を受ける等様々なことはありましたが、現在では5路線・合計11.5Kmが運行されています。長崎は谷間に街が開けており人口密度が高いことや土地の制約も多く、面的な広がりは広島の路面電車と比較してもあまり見られませんが、集客には都合の良い条件がそろっており、黒字での経営が続いています。ここでは長崎の路面電車の路線と系統について紹介します。

なお、路線名と運行系統が違いますが、運行系統から見た乗車の方が浸透しているため、ここでは運行系統から紹介していきます。

※なお、平成27年・28年の3号系統の脱線事故の影響により、一部運行系統が本来のものと違う場所がありますので、各項目で注釈していきます。

運行系統名

1号系統・・・赤迫~長崎駅前~正覚寺下 7.3Km 所要時間35~37分

2号系統・・・赤迫~長崎駅前~西浜町~蛍茶屋 8.7Km 所要時間約36分

※上記脱線事故の影響により2017年2月現在、蛍茶屋→西浜町→赤迫のみ運行(赤迫→蛍茶屋は運休中)。

3号系統・・・赤迫~長崎駅前~桜町~蛍茶屋 7.4Km 所要時間33~35分

※上記脱線時の影響により2017年2月現在、赤迫→桜町→蛍茶屋のみ運行(蛍茶屋→赤迫は運休中)。

4号系統・・・正覚寺下~蛍茶屋 2.9Km 所要時間約14分

5号系統・・・石橋~蛍茶屋 3.5Km 所要時間20~22分

路線名

本線 住吉~正覚寺下 6.9Km

赤迫支線 住吉~赤迫 0.4Km

桜町支線 長崎駅前~桜町~公会堂前 0.9Km

大浦支線 築町~大浦天主堂下~石橋 1.1Km

蛍茶屋支線 西浜町~公会堂前~蛍茶屋 2.2Km

詳しい運行系統は以下の路線図をご参照ください↓

http://www.naga-den.com/publics/index/9/(長崎電気軌道株式会社HP)

長崎の路面電車の乗り方

ここでは、長崎の路面電車の乗り方について紹介します。広島の路面電車の時も乗り方について紹介しましたが、若干異なる部分もありますので注意して下さい。

・長崎の路面電車の乗り方・降り方

車内での整理券の発行はありません。系統・行先を確認し、進行方向後ろ側のドアから乗車してください。

降りるのは運賃支払い後、一番前のドアからの降車となります。

長崎スマートカード(モバイル版もあり)の場合は、乗降時ともカードリーダーにタッチしてください。

降りる電停が近づいたら降車ボタンを押して知らせる必要があります。

・長崎の路面電車の運賃

市内線の運賃・・・全線大人120円・小児60円均一(団体・障害者割引あり)です。

現金での支払いは可能ですが、交通系ICカードは長崎県内のバスや長崎県の第3セクター・松浦鉄道で使用できる長崎スマートカード(モバイル版もあり)以外の使用はできませんので注意して下さい(SuicaやICOCA等の交通系ICカードは使用できません)。

運賃は運賃箱に入れてください(おつりはでないのであらかじめ運賃箱で両替の必要があります)一日乗車券(後述)の場合は、日付がわかるように運転士に見せてください。

なお、他系統との接続ができる以下の電停では、通しの運賃での乗り継ぎが認められています。

・築町(1号系統⇔5号系統)

・西浜町(1・2・5号系統間。3号系統蛍茶屋→赤迫 が運行再開までの暫定措置)

・公会堂前(2・4・5号系統間。3号系統蛍茶屋→赤迫 が運行再開までの暫定措置)

現金での運賃の支払いの場合は、最初の電車で支払をした際に「のりつぎ券」を運転士に申請して受け取り、乗り継ぎ後の電車降車時に「のりつぎ券」を運賃箱に入れます。西浜町・公会堂前での「のりつぎ券」は停留所外に出ると無効となります。長崎スマートカード(モバイル版含む)の場合は、乗換時間が30分以内であれば通常通りの使用で割引が自動的に適用されます(乗り継ぎの列車でも乗降時ともカードリーダーに触れる必要があります)。

また、お得な乗車券として以下のものがあります。

・モバイル一日乗車券(AppStoreでもGoogleplayでも「長電アプリ」を検索、ダウンロードすれば使用可能。大人500円・小児250円で路面電車が一日乗り放題となります。一日乗車券の代金は、長電アプリ内よりクレジットカード決済か携帯電話料金と一緒に請求かの選択が可能)。

・電車一日乗車券(大人500円・小児250円で路面電車が一日乗り放題。車内での販売はないため、観光案内所・沿線のホテルのフロント等で事前に購入の必要あり)

・開通100周年記念乗車券(2000部限定)

路面電車開通100年を記念した乗車券。120円券4枚で480円。西町・蛍茶屋営業所、通信販売(http://nagadengoods.shop-pro.jp/)での購入が可能。車内での販売はありません。

 

路面電車利用の目的や用途に応じて使い分けると良いと思います。

路面電車を利用した主な観光地までのアクセス

ここで、路面電車を利用した長崎の主な観光地までの行き方を紹介しておきます。JRとの接続駅であり、市の中心駅でもある長崎駅から各観光地までの行き方となります。なお、乗換回数の少ない系統を優先して紹介します。

・長崎平和公園(平和記念像・平和の泉)

長崎駅・浦上駅から1号・2号・3号系統(2017年2月現在運休中)赤迫行乗車、松山町下車徒歩3分。

・出島・ミニ出島

長崎駅から1号系統正覚寺下行乗車、出島下車徒歩すぐ。

・眼鏡橋

長崎駅から3号系統蛍茶屋行乗車、公会堂前下車徒歩8分。

・大浦天主堂・グラバー園

長崎駅から1号系統正覚寺下行乗車、築町で5号系統石橋行に乗り換え大浦天主堂下下車、徒歩5分(大浦天主堂)・徒歩7分(グラバー園)

・長崎新地中華街

長崎駅から1号系統正覚寺下行乗車、築町下車、徒歩2分

原子爆弾投下後の長崎被爆電車について

ご存知の方も多いと思いますが、昭和20年8月6日の広島市に続き、同年8月9日長崎市にも原子爆弾が投下されました。長崎の原子爆弾投下については、こちらのリンクが詳しく載っていますので参照してください→(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%B4%8E%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B・・・wikipedia長崎市への原子爆弾投下)。

上の写真が被爆直後の長崎市の路面電車の車両ですが、8月6日の広島市同様、長崎市の路面電車の車両も、当時在籍していた全56両の車両のうち16両が消失、それ以外の車両もほとんどの車両に被害がでました。また、長崎電気軌道の職員120名も死亡しました。

長崎市の路面電車も原子爆弾投下直後から全線で運行が不可能となりましたが、同年の11月25日の長崎駅前~蛍茶屋の運行再開を皮切りに順次運転が再開されました。

この原子爆弾が投下された時の被爆した電車で最後まで残っていたのが、創業時からの車両である1形1号の車体を改造した電動貨車101号でしたが、この当時路面電車の廃止が相次いだこと、長崎電気軌道の中でもバス事業の経営不振問題等があったことから、被爆電車の歴史的意義に着目されることはなく、昭和47年に廃車・解体されました。原子爆弾投下直後以降も広島市に残り、現在も走行している被爆電車(650形の651号車・652号車)のように原子爆弾投下直後から残っている車両は長崎市の路面電車には存在しません。現在長崎市の路面電車の車両はすべて戦後に作られた車両です。

長崎市の路面電車の4つの日本初と日本一

最後に、先程までの原子爆弾投下からは離れますが、長崎市の路面電車には4つの日本初・日本一がありますのでそれを紹介して終わろうと思います。以下の日本初・日本一があります。

日本初

・日本初の車体広告(1964(昭和39)年カラー電車)

・日本初の商業ビル内を走る路面電車(浜口町 – 松山町間の長崎西洋館)

日本一

・路面電車としては日本一安い運賃(大人一律120円)

・現役営業車両としては日本最古かつ唯一の木造電車(160形168号・明治44年製)

もともと長崎は江戸時代から外国への玄関口として発展してきた都市で、当時は国内唯一の貿易港・出島があったことから、ヨーロッパの文化が多く入ってきた街でもあります。国内の他の都市とも違って景観を楽しめる街です。

異国情緒溢れる長崎市に根付いた路面電車、長崎市へ訪れた際には是非ご利用してみて下さい。

 

 

 

 

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