高知の足、とさでん路面電車

富山・松山と続いてきた路面電車シリーズも今回で3回目。今回は四国・高知県高知市を中心に運転している、とさでん交通の路面電車について紹介します。

とさでん交通とは

とさでん交通とは、高知県を中心として、鉄道事業・バス事業を中心に幅広く展開している会社です。かつては1903(明治36)年に設立された土佐電気鉄道株式会社がその役割を担っていましたが、2014(平成26)年10月より、この土佐電気鉄道株式会社・高知県交通・土佐電ドリームサービスが事業統合し、現在のとさでん交通株式会社となりました。

高知県内を中心として、鉄道・路線バス・県外への高速バス(最遠で東京、福岡)を多数運行していますが、鉄道に関しては以下の通りとなります。上の路線図の赤い太線が鉄道路線になりますが、「はりまや橋」を中心として路線が十字に展開しており、それぞれの方面への乗り換えが可能です(後述します)。

とさでん交通の鉄道路線

・伊野線(十字の中心から左側の赤線の路線) はりまや橋~伊野 11.2Km

・後免線(十字の中心から右側の赤線の路線) はりまや橋~後免町 10.9Km

・桟橋線(十字の縦の赤線の路線) 高知駅前~桟橋通五丁目 3.2Km

なお、運行系統については他の街の路面電車の様に系統番号はついておらず、全て行先での案内となります。上の画像の右下にもありますが、主要な運転系統は以下の様になります。

※なお、紹介の便宜上、桟橋線を南北線・伊野線と後免線を東西線と説明する箇所がこの先にあります。

とさでん交通の主要な運転系統

・高知駅前~桟橋通五丁目(桟橋線)

・高知駅前~枡形(伊野線)

・伊野(伊野線)・朝倉(伊野線)~文殊通(後免線)

・鏡川橋(伊野線)~文殊通(後免線)・領石通(後免線)・後免町(後免線)

※南北の路線である桟橋線(高知駅前~桟橋通五丁目)を通しで運行される列車の本数は多いですが、東西の路線である伊野線・後免線の伊野~後免町23.0Kmを通しで運転される列車は土・休日に数本程度と少なく、多くの場合は指定された電停での乗り継ぎが必要となります(詳細については、乗り方の項目で記載します)。

なお、車両については、松山市内の路面電車と同様、乗車の際に階段を上る高床タイプの車両(200形・600形等)と、車いすのままでも乗車できる低床タイプの車両(100形・ハートラム)があります。

ただ、低床車両の100形はまだ1編成しかなく、ほとんどの車両が高床タイプの車両となります。なお、もと名鉄美濃町線・山陽電気軌道の車両や、ノルウェーのオスロの市電やポルトガルのリスボンの市電として走行していた車両等車両の出自は様々です。富山や松山の路面電車と比べ車両数に占めるバリアフリー車両の比率が低く、ほとんどの車両が運行してから50年以上経っている等車齢が高いのも、とさでん交通の特徴です。

とさでん交通の乗り方

次に、とさでん交通の乗り方について画像を交え説明します(画像はとさでん交通HPより引用)。

以前紹介した松山市の松山市内線は全て均一運賃でしたが、とさでん交通の場合は運行範囲が高知市だけでなく、隣の南国市・吾川郡いの町にまたがっているため、松山市内線よりも乗り方が少し複雑なので注意して下さい。

なお、運賃のお支払いには現金の他に高知県内のバス等で使用できる共通ICカード乗車券「ですか」が利用できます。Suica・ICOCA・TOICA等交通系ICカードの利用は出来ませんので注意して下さい。

とさでん交通の乗り方

1・電停に着いたら行先表示を見て自分の乗りたい列車を確認する(系統番号はありません。入口の放送で行先の案内もしています)。乗車は車両後ろの扉から乗車。

2・入口で整理券をとり(一日乗車券利用の場合もとる)(ICカード「ですか」の場合は整理券発行機の横のICカードリーダーにタッチする)、列車に乗車する。

3・降りる電停が近づいたら、車内の降車ボタンを押し知らせる(車掌が乗車している列車では車掌に知らせる)。

4・列車前のドア(運転席横)に設置された運賃表から、整理券の番号と運賃を確認し支払いをする(ICカード「ですか」の場合は、運賃箱の横のICカードリーダーにタッチする)。一日乗車券の場合は日付を運転手に見せる。支払い後列車前の扉から降車する。乗り換え・乗り継ぎの場合は運転手または車掌に申告し、運賃と引き換えに乗り換え券・乗り継ぎ券を受け取る。

※運賃箱からはおつりは出ませんので、前もって運賃箱の両替機で両替が必要です(紙幣は1000円札のみ使用可能)。

運賃は、高知市内均一区間内は200円、その他の区間は距離制の料金となります(最大でおとな460円)。

なお、乗り換え・乗り継ぎの場合は以下の事例・ルールがあります。簡単に言うと、南北線(桟橋線)⇔東西線(後免線・伊野線)との乗り換えは「乗り換え」、東西線の途中の電停(朝倉・鏡川橋・升形・知寄町・文殊通・領石通)止まりの列車に乗り、その終点より先の電停まで行く場合を「乗り継ぎ」といいます。

・乗り換え

ケース1・後免町~伊野(後免線・伊野線=東西線)の各電停から乗車し、桟橋五丁目~高知駅前(桟橋線=南北線)方面の列車に乗り換える場合青色の乗り換え券(はりまや橋・デンテツターミナルビル前で降車時に渡されます)

ケース2・高知駅前~桟橋五丁目(桟橋線=南北線)の各電停から乗車し、後免町~伊野(後免線・伊野線=東西線)方面の列車に乗りかえる場合黄色の乗り換え券(はりまや橋で降車時に渡されます)

ケース3・高知駅前~升形便に乗車し、桟橋五丁目方面(南行)・知寄町方面(東行)の列車に乗り換える場合→柿色の乗り換え券(はりまや橋で降車時に渡されます)

※いずれの乗り換え券も、追加の運賃が不要な区間が記されており、その電停を超えると差額の運賃が発生します。

※乗り換えの場合は、はりまや橋・デンテツターミナルビル前での乗り換えが必要です(その他の電停での乗り換えは出来ません)。

・乗り継ぎ

ケース1・①知寄町・文珠通便(東行)に乗車し、まだその先に行く場合。または、②桟橋車庫前便(鏡川・枡形発)に乗車し、知寄町方面(東行)に行く場合白色の乗り継ぎ券(①の場合は終着の電停で、②の場合は、はりまや橋で降車時に渡されます)

※この場合は、知寄町・文殊通・田辺島通・領石通のいずれかの電停での乗り継ぎが必要です(基本的にはその列車の終点の電停)。②の場合ははりまや橋での乗り継ぎとなります。

ケース2・①枡形便・鏡川便・朝倉便(西行)または、田辺島通・領石通(東行)に乗車し、その先に行く場合。または、②桟橋車庫前便(知寄町・文珠通・ごめん発)に乗車し、鏡川橋方面(西行)に行く場合緑色の乗り継ぎ券(①の場合は終着の電停で、②の場合は、はりまや橋で降車時に渡されます)

※この場合は、升形・鏡川橋・朝倉のいずれかの電停での乗り継ぎが必要です(基本的にはその列車の終点の電停)。②の場合ははりまや橋での乗り継ぎとなります。

※いずれの乗り継ぎ券も、追加の運賃が不要な区間が記されており、その電停を超えると差額の運賃が発生します。

とさでん交通で行ける高知の観光地

次に、とさでん交通で行ける高知の観光地について紹介します。高知県では地元の名士、坂本龍馬に関連した観光地が多いです。今回紹介するのは「とさでん交通に乗って訪れることのできる観光地」に限定したので、とさでん交通から大きく離れた位置にある桂浜等は除外しました。

・高知城

国の重要文化財にも指定された、高知の中心部に位置する高知を代表するお城です。天守は、高さ18.5mの3層6階、屋根入母屋造り本瓦葺きの望楼型となっています。山内一豊(やまうちかつとよ)によって1603年(慶長8年)に築城されましたが、城下町の大火で一度消失しています。その後、1749年(寛延2年)に再建され、当時の息吹を今に伝えているお城です。

アクセス・・・とさでん交通伊野線・高知城前下車、徒歩5分

リンク・・・http://kochipark.jp/kochijyo/(高知城公式HP)

 

・高知市立龍馬の生まれたまち記念館

坂本龍馬の生誕地である、上町にあります。家族や仲間に囲まれた龍馬の生い立ちや、町の歴史について紹介した記念館です。館内にはCGを使った体験コーナーや坂本家の離れをイメージした部屋などがあり、子どもから大人まで坂本龍馬について楽しく学ぶことができます。館内にはボランティアガイドも常駐しており、記念館内を無料で案内してもらえます。また、龍馬ゆかりの地を巡る史跡巡りツアー「龍馬の生まれたまち歩き~土佐っ歩~」も開催しています。近くには坂本龍馬生誕地の碑もあります。

アクセス・・・とさでん交通伊野線・上町一丁目下車、徒歩3分

リンク・・・http://ryoma-hometown.com/(高知市立龍馬の生まれたまち記念館HP)

 

・はりまや橋

とさでん交通の路面電車の中心部にもなっている電停が「はりまや橋」ですが、そのすぐ近くにある高知を代表する橋です。「よさこい節」の歌詞の中にもこの橋が出てきますが、純信お馬の道行で有名な橋です。江戸時代初期に、土佐藩の御用商人の播磨屋宗徳と櫃屋道清が両家を往来するために設けた私設の仮橋が最初と言われています。現在は周辺がはりまや橋公園として整備されており、東側には、よさこい節のメロディとともに龍馬や桂浜が現れるからくり時計もあります。

アクセス・・・とさでん交通各線・はりまや橋下車徒歩すぐ

リンク・・・http://www.city.kochi.kochi.jp/soshiki/39/harimayabashi.html(高知市はりまや橋HP)

さいごに

今回は高知の路面電車、とさでん交通について・とさでん交通で行ける観光地についていくつか紹介しました。

高知県自体が東西に長く観光地が点在しており、前回紹介した愛媛県の松山市の路面電車と違い、上の写真の桂浜等とさでん交通の路面電車だけでは行けない場所が多いのも事実です。また、坂本龍馬だけでなく、中岡慎太郎等の日本の歴史に大きく名を残した名士も多い場所です。

岡山駅や四国の他の県庁所在地からも遠く、日帰りの旅では高知の魅力を理解することはなかなか難しいと思います。高知の旅は是非宿泊し、坂本龍馬等にも触れながら、とさでん交通の旅も楽しんでみて下さい。

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