「坊ちゃん」の地、松山市内を走るいよてつ路面電車

愛媛県の松山市内を走行する路面電車、伊予鉄道。今回はこの伊予鉄道について紹介します。伊予鉄道は大型の電車が走行する「郊外線(高浜線・横河原線・郡中線)」と路面電車が走行する「松山市内線(城北線・城南線・本町線・大手町線・花園線)」がありますので、今回は路面電車が走行する「松山市内線」について紹介します。

松山市内を走る伊予鉄道

伊予鉄道の路線は、愛媛県松山市内中心部に路面電車タイプの路線が走行しています。現在、路線・運行系統で見た場合とも5系統の路線があり、それらを総称して「松山市内線」と呼んでいます。ここで、路線の名称・運行系統について紹介していこうと思います。なお、広島や長崎の路面電車と同様、路線名と系統は一致していませんので注意して下さい。

なお、松山市内には中心となる駅が2つあり、伊予鉄道(郊外線・松山市内線)やバスのターミナル等松山市内の中心となるのは伊予鉄道の「松山市駅」で、市の中心からはやや離れていますがJRの駅であり岡山・高松・宇和島等からの特急列車が多数発着しているのはJRの「松山駅」となりますので注意して下さい(タクシー等ご利用の際は正確に駅名を伝えて下さい)。

路線名で見た場合の松山市内線

城北線(古町~平和通一丁目)・・・2.7Km

城南線(道後温泉~西堀端)・・・3.5Km   城南線連絡支線(平和通一丁目~上一万)・・・0.1Km

本町線(西堀端~本町六丁目)・・・1.5Km

大手町線(古町~JR松山駅前~西堀端)・・・1.4Km

花園線(松山市駅~南堀端)・・・0.4Km

系統名で見た場合の松山市内線

1系統(環状線外回り・松山市駅→JR松山駅前→木屋町→鉄砲町→大街道→松山市駅)・・・10分間隔で運転

2系統(環状線内回り・松山市駅→大街道→鉄炮町→木屋町→JR松山駅前→松山市駅)・・・10分間隔で運転

3系統(松山市駅⇔大街道⇔道後温泉)・・・7分間隔で運転

5系統(JR松山駅前⇔大街道⇔道後温泉)・・・7分間隔で運転

6系統(本町六丁目⇔大街道⇔道後温泉)・・・30分間隔で運転

なお、車両については昔ながらの下の左の写真の高床式(モハ50形・モハ2000形等)のタイプの車両と、交通バリアフリーに対応し車椅子のままでも乗車できる下の右の写真の低床式(モハ2100形)のタイプの車両が混在しています。なお、「坊ちゃん電車」については後述します。

松山市内線(路面電車)の乗り方

これまでにも書いたように、伊予鉄道は郊外線と松山市内線がありそれぞれで乗り方が異なりますが、ここでは松山市内線の乗り方について記載します。乗り方としてはバスの乗り方に近いです。

なお、お支払いには現金の他に伊予鉄道のICカード乗車券(ICい~カード)が利用できます。Suica・ICOCA・TOICA等交通系ICカードの利用は出来ませんので注意して下さい。

松山市内線の乗り方(「坊ちゃん列車」以外)

1・駅(停留所)に列車が来たら、そのまま列車に乗車する(整理券はありません)

2・降車の駅(停留所)が来たら降車ボタンを押す

3・降車時に運賃を支払う(ICい~カードの場合は運賃箱にタッチする)

4・列車を降車する

運賃は1乗車大人160円・小児80円均一です。

おつりはでないので、前もって車内の運賃箱で両替が必要です。

 

松山市内線の乗り方(「坊ちゃん列車」)

※道後温泉・大街道・松山市駅・JR松山駅前・古町の各電停で乗車可能です。

※道後温泉では隣接する「SHOP坊ちゃん」にて8:30より当日各便の整理券を配布していますので、整理券を入手しての乗車となります(繁忙期には松山市駅でも同様の措置がとられます)。

1・上記の駅(停留所)に列車が来たら乗車し、車掌より乗車券を購入する(ICい~カードの場合は乗務員のカードリーダーにタッチする)。

2・目的の駅に着いたらそのまま降車する。

※各車両に乗務員がおり、車内で松山市内や夏目漱石に関する観光案内を聴くことができます。

※上記以外の電停には停車しませんのでご注意ください。

運賃は1乗車大人800円・小児400円です。

「坊ちゃん列車」の乗車だけでなく、松山城天守閣への入城・二之丸史跡庭園の入場・松山城までのロープウェイ・リフトの乗車券もセットになった、「松山城らくトクセット券」の場合だと、大人1700円・小児740円となります。

どちらの乗車券でも、松山市駅前のいよてつ高島屋の「いよてつ髙島屋大観覧車くるりん」の乗車が無料となります。

 

また、「松山城らくトクセット券」だけでなく、市内電車に1日間・2日間乗り放題になる「市内電車1dayチケット・2dayチケット」等お得な乗車券もありますので、良かったらこちらのリンクも御参照下さい↓

http://www.iyotetsu.co.jp/ticket/(伊予鉄道、お得なチケット・乗車券HP)

松山市内の観光名所

次に、路面電車を利用し訪問することの出来る松山市内の観光名所についていくつか紹介します。

・道後温泉

日本最古の温泉と言われ、「日本書紀」にも登場する非常に歴史のある温泉です。神話の時代から愛されており、大国主命(おおくにぬしのみこと)・斉明天皇・聖徳太子といった皇室関係者や万葉歌人の山部赤人、正岡子規や夏目漱石といった著名人の来訪記録が多数残っております。写真の道後温泉本館は現在営業中ですが、別館「飛鳥乃湯温泉」も2017年9月オープン予定です。

アクセス・・・伊予鉄道松山市内線道後温泉駅下車、徒歩5~10分

リンク・・・道後温泉HP(https://dogo.jp/

・松山城

松山市の中心部、勝山(城山)山頂に本丸、西南麓に二之丸と三之丸を構える平山城(=平野の中にある山や丘陵上に築城された城)です。「松山」という地名は、伊予国正木城(松前)城主10万石の大名であった加藤嘉明が1602(慶長7)年にこの城を築城した翌年に付けたものです。松山城自体が山頂にあり、歩いて登るのは大変なので、麓からロープウエイ・リフト(スキー場で見かける一人乗り用のリフトと同タイプ)が8合目まで出ています。

アクセス・・・伊予鉄道松山市内線大街道駅下車徒歩5分(麓の東雲口ロープウエイ乗り場まで)

リンク・・・松山城HP(http://www.matsuyamajo.jp/

・坂の上の雲ミュージアム

司馬遼太郎氏の作品で、映画にもなった「坂の上の雲」の全てがわかるミュージアムが松山市にあります。「坂の上の雲」は産経新聞(夕刊)に1968(昭和43)年4月22日 〜1972(昭和47)年8月4日にかけて、4年半計1296回にわたり掲載されました。構想期間も含めると10年に及び、司馬遼太郎が40代のほぼすべてを費やした作品です。主人公の秋山兄弟や正岡子規に関する資料、明治時代に関する資料など多数のものを展示している場所です。

アクセス・・・伊予鉄道松山市内線大街道駅下車徒歩2分

リンク・・・坂の上の雲ミュージアムHP(http://www.sakanouenokumomuseum.jp/

伊予鉄道の「坊ちゃん列車」

松山市内線(路面電車)の乗り方の部分でも記載しましたが、伊予鉄道を走行する「坊ちゃん列車」について紹介しようと思います。

現在では郊外線・松山市内線とも電化した路線ばかりを抱える伊予鉄道でしたが、四国初の鉄道として開業した当初(明治20年頃)は非電化・軽便鉄道でした。その頃は蒸気機関車により客車をけん引しており、その蒸気機関車と蒸気機関車がけん引していた客車を総称して「坊ちゃん列車」といいます。

夏目漱石の小説、「坊ちゃん」の中で、軽便鉄道時代の伊予鉄道が「マッチ箱のような汽車」として登場しており、四国・松山の中学校に赴任する主人公の坊ちゃんがこれに乗ったことから、「坊ちゃん列車」と呼ばれるようになりました。

現在運行されているのは、2001(平成13)年より伊予鉄道により復元されたもので、現在「坊ちゃん列車」というとこちらを指すのが一般的です。軽便鉄道時代の当時は蒸気機関車でしたが、現在ではディーゼル機関が動力となっています。

現在では観光列車として、伊予鉄道創業時を再現した制服を着用した機関士と車掌が乗務し、車内も下の写真のような明治~大正期の「マッチ箱のような汽車」を感じさせるレトロな仕様となっています↓。

また、車内では松山市内のことや「坊ちゃん列車」についての車内放送もあります。

そして、機関車牽引の列車ということで常に機関車が車両の最前部になるよう、終点となる松山市駅や道後温泉駅で向きを変える必要はあるものの、ターンテーブル(転車台)や入れ換え用の機関車等向きを変える設備が設置されていないため、下の写真のような人力での機関車の方向転換作業も名物となっています。機関車の下部に方向転換装置(油圧ジャッキ)がついており、客車を切り離した後車体を浮かせ、このように人力で方向転換します↓

また、方向転換後人力で客車を連結します↓

また、運行されていない時は道後温泉駅横の展示線で停止した状態で、写真撮影をすることも出来ます↓

坊ちゃん列車についての運行日・運行時刻等詳細については以下のリンクも御参照下さい。また、松山市駅前に「坊ちゃん列車ミュージアム」も誕生しています↓

伊予鉄道・坊ちゃん列車HP(http://www.iyotetsu.co.jp/botchan/

以前私も乗りましたが、夏目漱石や「坊ちゃん」を感じることの出来る非常に楽しい列車です。

さいごに

最後になりましたが、伊予鉄道には「坊ちゃん列車」以外にも、今や全国でここだけとなった平面交差も見られます。

伊予鉄道の松山市内線である大手町線と、郊外線である高浜線との平面交差です。古町駅と大手町駅付近で平面交差は見られますが、上の写真の様に十字に交わっているのは現在日本全国の鉄道の中でも伊予鉄道・大手町駅横のみであり、これも伊予鉄道の名物のひとつです。

道後温泉・松山城等の有名な観光地を抱え、「坊ちゃん列車」や全国唯一となった十字の平面交差等様々な楽しみの多い、路面電車である伊予鉄道松山市内線。愛媛県松山市に観光でお越しの際は是非乗車してみてください。

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